早春の山、木々が葉っぱを茂らす前の少し寂しげな山肌を白く飾るモクレン科の落葉小高木です。
別名「ニオイコブシ」といわれ、樹皮を爪で少し削ってみると優しい香りがします。噛んでみるとほんのりと甘みも感じます。噛む柴(カムシバ)から転じて「タムシバ」となったと言われています。
山のハーブといわれる「クロモジ」や「タムシバ」が山で仕事をして昼食後に歯ブラシ代わりに使われたとも聞いたことがあります。
私のよく出かける六甲山では背が高いタイプが目立ちます。足元に落ちている花弁で上を見上げて気が付くこともあります。
花弁を揉んでみても水分がにじみ出て、小名ジョイ用に甘みと香りがします。
花弁は6枚、たくさんの雌しべを集合させた周りに雄しべが取り囲んでいます。モクレン科の独特な形の果実はコブシに比べると小型です。
山に出かけたときは山の空気、木々が発する香りにも目を向けてみてはいかがでしょうか。
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