座禅草。同じサトイモ科のミズバショウ(水芭蕉)が白い仏炎苞で爽やかなイメージなのに対して、暗い赤紫で褐色のザゼンソウはあまり目立ちません。

仏炎苞はあまり大きく伸びずにうずくま様から「ダルマソウ」とうこともあるそうです。何となくかわいらしくも見えます。

衣の中をのぞくと卵型の花穂があって、小さな花が密集して団地のようです。

山歩きやその行き帰りでザゼンソウを見つけようとするのですが、まだ春浅い2~3月ころには出現してしまうようで見逃しも多いです。あの赤紫暗褐色の衣の中はザゼンソウ自体が発する熱で冷たい早春の空気の中で別天地の暖かのようです。そうやって、昆虫たちを招き入れて受粉を行うのがザゼンソウの生き残り戦略のようです。

花は雌雄を持つ両性花です。自家受粉を避けるために先ず雌しべが成熟し、それから雄しべが成熟するようです。写真は雄しべが花粉を出しているように見えます。
あれ?雌しべはどこに行ったのでしょうか?
やや寒い地方に多いようで太平洋側気候や暖かい地方では見ることはできなさそうですね。

花が終わりかけてくると大きな葉っぱを出しますが、ミズバショウに比べると幅の広い丸みを持っています。
信州や日本海側の雪が多く、寒さ厳しい場所にお出かけの時に探してみてください。
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